低K血症による二次性QT延長症候群

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低Kによる二次性LQT 意識喪失を主訴とした53歳、女性

症例:53歳、女性
主訴:意識喪失発作
病歴:8月9日、卵巣癌の手術を受け、その際に5.6リットルの腹水除去を受けた。8月10日朝から心室性期外収縮が頻発し、持続の短い意識喪失発作が反復出現するようになったため、内科と共同診療になった。

 下図は共同診療となった時点の術後心電図である。

術後低K血症心電図
A.. 術後の低K血症時の心電図
血清K濃度は3.4mEq/Lであった。


 また下図は共同診療となった時点で認められた不整脈を示す。波形を異にする心室性期外収縮が頻発している。

低K血症による心室期収縮連発
B. 心室性期外収縮の頻発

下図は心室細動発作時の心電図である。

低K血症による心室細動心電図
心室細動発作時の心電図
この記録の前半ではQRS波とT波の区別がない不規則な波形が連続出現
しているが、後半では自然に洞リズムに復帰している。


質問:
  1.Aの心電図所見は?心電図診断は?
  2.Bの心電図所見は? 心電図診断は?
  3.このような不整脈が起こるようになった原因は何か?
  4.この不整脈に対する治療は?

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