スポーツ心と早期再分極波

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1.スポーツ心に見られた早期再分極波の1例とスポーツ心での頻度
  Rossoらは、若年運動家132例中における早期再分極波の出現頻度を調査し ,50%に認めるとの結果を示した。研究対象は17-19歳の年齢層に属する例で、男女ほぼ同数。何れも持久走運動に参加した健診例である。下図にその1例の心電図jを示す。

J波が見られた若年運動家
の標準12誘導心電図
左図の第3,V4-6誘導の光学的拡大
Rosso R et al:JACC 52(15):1231,2008

 また、下図に性別で見た健常成人、若年運動家および特発性心室細動群におけるJ点保有症例の頻度を示す。、何れの群においても、女性では男性に比べて早期再分極波の出現率が有意に低く、3群間では特発性心室細動群で最も高率に認められ、若年運動家群における早期再分極波の頻度は正常群と特発性心室細動群の中間的頻度を示した。

正常群、若年運動家群、特発性心室
細動群における早期再分極波の頻度
(Rosso R et al:JACC 52(15):1231,2008)

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