Brugada症候群25タイトル

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Plyoriら(、200例、2002年)の予後評価に関する研究のまとめ

 Brugada症候群の予後評価に関して、Brugadaグループの研究と共に世界的に最も重要であるPryoriらの研究を紹介しています。Pryoriらは200例のBrugada症候群の予後を調査し、その結果を下図のごとくまとめています。この図はPryoriらの研究グループの結論を示しています。

Brugada症候群のリスク評価<FONT
Brugada症候群のリスク評価(Priori,SG.et al:Circulation105:1342,2002)

  すなわち、Brugada症候群は予後的立場から3群に分けることが出来ます。 
 第1群は軽リスク群で、全Brugada症候群例の49%を占めています。この群に属する例は基礎心電図が正常な例です。失神発作があるかどうかは問いません。
 第2群は、中等リスク群です。この群は全Brugada症候群の41%を占めており、基礎心電図がcoved型を示す例です、本群の危険度は軽リスク群に比べてハザード比が゛2.1倍です。
 第3群は、高リスク群です。この群は全Brugada症候群の10%を占めています。基礎心電図がcoved型で、失神発作を病歴に有する例が本群に属します。この群のハザード比は第1群に比べて6.4倍に達しています。



 下表は、これらの3群における全Brugada症候群中に占める頻度、ハザード比、心停止の出現率、および推奨される治療法を表記したものです。
リスク  割合  ハザード比  心停止頻度  治療 
 失神+基礎心電図異常  高リスク  10%  6.4  44%  ICD
 基礎心電図異常  中等リスク  41%  2.1  14%  ?
 silent mutation carrier又は基礎心電図陰性(with/without 失神)  低リスク  49%  /  5%  下記
   @不安を除き、安心感を与える。A動悸、失神などが出現すれば直ちに受診、
BNaチャネル遮断薬、三環系抗うつ薬の使用禁止。

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